原発利権

福島の事故は、原発利権に群がる人々によって起こされた

というフレーズは怪しく恐ろしく聞こえますが、原発利権とはもっと簡単で身近なものです。

例えば、普通に報道される情報として、六ヶ所村住民の平均所得が1300万円強である事や、青森県の財政が原子力の補助金に大きく依存していて「原発を止められると困る」旨の意思を県として明示的に示している事、よく聞く原子力施設建設の関係で仕事やお金を手にした話など。

原子力の安全性をPRするための施設も普通に存在しますし、行ったこともあります。水泳教室にも原燃関連の県職員や関係者が多数。

良い悪いの意識ではなく、「危ないかも知れないけど、原子力関連のお金と仕事のお陰で生活が成り立っている人がたくさんいる」という意識は日常的なもの。少なくとも、ここ青森においては。

恐らく、その「日常的な意識」は東電も政府も原子力ナントカ委員会の類も、東芝・日立などのプラントメーカーもメディア各社も同じ様なものなのでしょう。

お金の無い地方の長にしてみれば、原発利権にすがるのは「背に腹は変えられない」苦渋の思いがある事、理解できます。だから、その事を一義的に「悪い」とは思えません。

悪いのは、原発利権を求めるあまりに人命を軽視し、「嘘」をついている事 です。資本主義の暗部そのもの。

自分と家族、これからの子孫の命に関わる問題が起きていて、何らかの対処を考えなければならない時に、嘘だと解る情報しか与えられないとしたら、真実を求めるのは自然な事。

金儲けは大いに結構。やりたい奴がやってればいい。

それが「人を殺す金儲け」であったとしても、「嘘」さえつかなければ。

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